ビルクリーニングなどの清掃業務で就労ビザはとれるのか?
ビルクリーニングやホテル・病院・学校等の清掃業務で外国人を雇用したいと考えている企業向けの記事になります。
清掃業務で外国人を雇用するには、就労ビザの取得が必要になりますが、清掃業務だと申請できる就労ビザが限られています。
清掃業界は人材不足が深刻なので今後外国人を雇用したいと考えている企業も多いと思いますので、清掃業務向けの就労ビザの種類やポイントについて解説していきます。
ちなみに、就労制限がない外国人(永住者など)であれば、就労ビザは不要です。
目次
クリーニング・清掃業界で当てはまる就労ビザとは?
クリーニング・清掃業務とは、商業施設やビル・ホテル・病院・学校などの内部を、衛生的保ち、利用者に安心して使用いただくために大切な仕事です。
そんなクリーニング・清掃業界で外国人を雇用する場合に、該当する就労ビザを紹介していきます。
※2022年9月時点
クリーニング・清掃業界で取得できる就労ビザ
- 技能実習
- 特定技能
- 留学生(就労時間制限あり)
- 家族滞在者(就労時間制限あり)
- 特定活動(ワーキングホリデーなど)
技術・人文知識・国際業務の就労ビザの取得は難しい
クリーニング・清掃業務で、一般的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」の取得は難しいです。
日本の就労ビザといえば「技術・人文知識・国際業務」を指すことが一般的ですが、この就労ビザは、現場労働を禁止しています。
主に、デスクワークであったり、大学等で勉強したことが活かせる仕事である必要があります。
クリーニング・清掃業務のように、反復的に行う仕事は、対象外となってしまっています。
清掃業界ではなく、清掃業界は留学生や特定技能の外国人に行ってもらい、管理または留学生のアルバイトの募集・採用をおこなったりする業務であれば、技術・人文知識・国際業務の就労ビザ取得の可能性はでてきます。
「技術・人文知識・国際業務」の詳細についてはコチラから確認できます。
クリーニング・清掃業務は、留学生などを雇用することが多い
クリーニング・清掃業務を行っている企業では、フルタイム雇用では「特定技能の外国人」、パートタイムでは「留学生(就労時間制限あり)」を雇用していることが多いです。
※フルタイム雇用の特定技能の外国人の詳細は後述します。
この中で、留学生を雇用する場合の注意点をお伝えいたします。
留学生は「資格外活動許可」を取得していれば、アルバイトをすることができます。
しかし、アルバイトは週28時間以内と決まっています。
そのため、フルタイムで働いてもらうことはできませんが、多くの留学生のネットワークを作り、都度現場ごとに募集をかけて清掃業務を行ったりします。
週28時間は、全てのアルバイト含めての時間になる
留学生は、複数のバイトを掛け持ちしている場合があります。
その場合、各アルバイト先で週28時間働けると思っている留学生もいますが、すべてのアルバイト先での就労時間の合算が週28時間以内でないといけません。
夏休みや冬休みなどの長期休暇の場合には、1日8時間まで働くことができます。
留学生の資格外活動許可の詳細は、こちらから確認いただけます。
特定技能1号のビルクリーニングとは?
クリーニング・清掃業務で、外国人をフルタイムで雇用する場合は、この記事執筆時点では、「特定技能」が一般的になります。
特定技能とは、2019年4月に新しく施行された就労ビザで、特定の14業種に限り、即戦力となる外国人の現場労働をOKとしている就労ビザになります。
特定技能で、クリーニング・清掃業務は、「ビルクリーニング」と呼ばれていますので、ここでは総称して「ビルクリーニング」と記載させていただきます。
また特定技能(ビルクリーニング)でできる仕事内容も決められています。
主に、建築物内部の清掃が対象となっています。
特定技能(ビルクリーニング)で対象となる業務内容
- ビル建物内の清掃
- ホテル・旅館の清掃(民泊も含む)
- 学校・病院の清掃
- ベッドメイキング
- 共同住宅の共有部分(ロビー、廊下等)の清掃
戸建てや共同住宅の専有部分の清掃は、特定技能(ビルクリーニング)には含まれません。
また上記がメイン業務であるのであれば、それらに付随する業務をしてもらうことも可能です。
また民泊のような宿泊施設でも、清掃業務であれば特定技能ビザの取得は可能です。
技能試験と日本語試験がある
特定技能ビザでは、「技能試験」と「日本語試験」に合格することが必要になります。
技能実習2号でビルクリーニングに係る職種を良好に修了した外国人は、この技能試験と日本語試験は免除されます。
技能試験については、「全国ビルメンテナンス協会」が不定期で試験を開催しております。
日本語テストは、日本語能力検定(JLPT)4級以上に合格している外国人は、日本語試験のみ免除されます。
日本語能力検定(JLPT)4級に合格していない場合には、日本語基礎テスト(JFT-Basic)を受ける必要があります。
テストの難易度は、そんなに高くないと言われていますが、業務に関する最低限のことは理解していないと合格できないので、事前に試験勉強は必要になります。
定着する人材の確保について
クリーニング・清掃業界は、慢性的に人材不足が続いています。
業界としては、需要が増える一方、現場で業務をこなしてもらえる人材を確保するのが、経営課題の企業も多いかと思います。
今の時代、フルタイムでの就労で人材を確保しづらくなっており、仮にできても人材が定着せず、すぐに求人募集をかけないといけないことがあります。
このようなリスクを避けるには、採用したい人材の人物像を明確にし、求職者とのミスマッチを抑えることが必要になります。
弊社では、外国人雇用のサポートに加えて、定着する日本人の採用支援も行っております。
フルタイム人材に関わらず、パートタイムでも安定的に長く働いてもらえる人材の確保をお考えの企業様は、是非一度弊社までご相談いただければと思います。