就労ビザ

製造業で外国人を雇用する際のポイント

製造業で、外国人を雇用しようと考えている企業向けの記事になります。

製造業界は、常に人出不足の業界でもあります。

外国人を雇用する場合、就労制限がない永住者など以外の外国人は、就労ビザを取得しないと日本で働くことができません。

ただし、2022年現在の日本の就労ビザは、現場労働の製造業では、難易度が高いです。

原則、一般的な就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)では、現場労働を禁止しており、現場労働可能な就労ビザは手続きが煩雑でコストもかかります。

今回は、そんな製造業で外国人を雇用する際の基本ルールと、就労ビザのポイントについて解説していきます。

製造業で外国人が取得できる就労ビザとは?

製造業で外国人を雇用する場合、「実際に何の業務をしてもらうか」によって、取得すべき就労ビザが変わります。

製造業の業務

  1. 技術業務(機械エンジニアなど)
  2. 営業・事務作業(営業・マーケティング・経理など)
  3. 製造ラインの業務

技術業務(機械エンジニアなど)

技術系の業務を行ってもらう場合は、「技術・人文知識・国際業務」という就労ビザを取得します。

技術系の業務内容

  1. CAD / CNC旋盤 / マシニングセンタのオペレーター
  2. 機械エンジニア
  3. 生産・品質管理

技術・人文知識・国際業務の就労ビザは、「専門知識や技術を活かせる業務を行う」場合に取得できる就労ビザです。

技能実習や特定技能の就労ビザと比べて、採用にかかる費用や手間が少ないので、この就労ビザ(在留資格)で採用したいというニーズが高い就労ビザです。

取得要件としては、大学等(短期大学と大学院も含む)を卒業し、学士の称号を取得しているか、日本の専門学校を卒業し、専門士の称号を取得していることが必要です。

※海外の専門学校は対象外となります。

「技術・人文知識・国際業務」の詳細な要件はこちらから確認できます。

営業・事務作業(営業・マーケティング・経理など)

営業や事務系の職種(経理や人事など)の業務で外国人を雇用する際は、「技術・人文知識・国際業務」という就労ビザを取得します。

営業・事務系の業務内容

  1. 営業・企画
  2. 海外取引業務
  3. 翻訳・通訳
  4. 経理
  5. 人事・総務
  6. 広報・宣伝

営業・事務系で就労ビザを取得する場合も、技術系と同じで、専門知識を活かせる業務である必要があります。

取得要件についても、大学等(短期大学と大学院も含む)を卒業し、学士の称号を取得していることが求められます。

大学以外では、日本の専門学校を卒業し、専門士の称号を取得していれば、専門学校で学んだ業務と実際に行う業務に関連性があれば、技術・人文知識・国際業務の就労ビザの取得が可能です。

「技術・人文知識・国際業務」の詳細な要件はこちらから確認できます。

製造ラインの業務

製造業における製造ライン業務は、入管法上「単純作業とみなされてしまいます。」

単純作業とみなされてしまう場合は、「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザ(在留資格)の取得ができません。

製造ラインの業務内容

  1. 組み立て・加工のライン作業
  2. 検品・梱包のライン作業
  3. 仕分けのライン作業

これらの業務に従事させるには、「永住者」「永住者の配偶者等」「日本人の配偶者等」「定住者」などの就労制限がない外国人である必要があります。

製造ラインで就労ビザを取得したいという要望は多くあると思いますので、詳細は下記にて細かく説明していきたいと思います。

製造ラインで就労ビザを取る方法

製造ライン業務で外国人が就労ビザを取得するには、多くの制限があります。

上記で説明してきた、一般的な就労ビザである技術・人文知識・国際業務では製造ライン業務は許可されません。

もちろん、製造ラインで働くのに、技術・人文知識・国際業務の内容で申請することは虚偽申請になるので行わないようにしてください。

就労制限がない外国人以外では、下記の就労ビザ(在留資格)であればライン作業の就労が可能になります。

製造ライン作業が可能な就労ビザ

  1. 技能実習
  2. 特定技能
  3. 特定活動(告示46号)

技能実習

技能実習制度は、主に「発展途上国に対して日本の技術を移転することを目的とした就労ビザ」になります。

そのため、最大でも5年間の就労という縛りがあることに加え、大企業以外は管理団体の外部機関を入れるのが一般的で、海外の送り出し機関との契約が必要だったりと、「コストと時間」がかかります。

また製造業であればどんな業種でもOKではなく、「職種」と「作業」で細かく対象の業務が決められています。

まずは、自社の業務内容が該当するかどうか確認するところからになります。

特定技能

特定技能は、「即戦力の外国人人材を雇用することを目的」として、2019年4月に新しく施行された就労ビザになります。

特定技能は、1号と2号に分かれており、2022年8月時点では、製造業においては、1号のみ可能となっており、最大で5年間のみの就労に限定されています。

※今後、特定技能2号に移行できるように法改正が入るかもしれないという話もありますが、この記事作成時においては、まだ未定です。

特定技能の特徴としては、「製造分野における特定技能評価試験」の合格及び、「日本語試験(N4相当)」の合格が必要という内容にあります。

技能試験の難易度は高くないと聞いていますが、試験が不定期に行われているため、しっかり勉強して試験に臨む必要があります。

特定活動(告示46号)

特定活動とは、マルチのビザになり、告示されているもので46種類あります。

その中で2022年8月時点で最も新しい特定活動(告示46号)を取得することで、製造ライン業務ができる可能性もあります。

特定活動(告示46号)は、2019年5月に新設され、日本語レベルが高い外国人に限定して取得可能となっています。

具体的には、「日本の4年生の大学を卒業」し、「日本語能力検定1級(N1)に合格」している必要があります。

上記に該当する外国人であれば、製造ラインでの業務を行うことも可能です。

ただし、製造ラインのみの業務だけでは許可されず、日本語を活かせる業務も行う必要があります。

例えば、日本人従業員からの作業指示を外国人従業員や技能実習生に対して、外国語で伝え指導しながら、自らも製造ラインで業務を行う業務などが該当します。

特定活動(告示46号)であれば、就労可能期間などの制限は特にありません。

外国人雇用のメリットとデメリットについて

外国人を雇用することで、日本人従業員の意識向上など外国人雇用にはメリットも多くあります。

外国人雇用のメリット(製造業)

  1. 日本人従業員の意識の向上
  2. 人出不足の解消
  3. グローバル対応が可能になる

外国人雇用のメリットの中でも、日本人従業員のやる気アップ(意識向上)は企業にとっては大きなメリットです。

製造ラインの作業は、反復的に行う業務がメインとなり、時にモチベーションが上がらない時もあります。

しかし、外国人の場合には「母国に残してきた家族のために頑張らないといけない」など明確な目的があるため、労働意欲が高いことが多いため、「日本人従業員も負けていられない」など意識改革につながります。

一方で、就労ビザの制限があり、就労ビザ取得ができないなどデメリットもあります。

外国人雇用のデメリット(製造業)

  1. 日本人と比べて、就労ビザの手間がかかる
  2. 入管法への理解が必要
  3. 日本人よりも費用がかかる場合がある

外国人を雇用する場合は、就労制限がない外国人(永住者など)以外は、就労ビザの取得が必要です。

就労ビザの申請は煩雑で、多忙な中、慣れない外国人従業員の就労ビザのサポートまですると大変です。

さらに技能実習や特定技能の外国人となると、日本人よりも多くかかってしまう場合もあります。

定着する人材を確保する

外国人・日本人にしても、雇用してすぐに転職されてしまうと、常に人材不足に陥ってしまいます。

地方であったとしても、企業の魅力をしっかり伝え、ミスマッチが起きないようにして、長く働いてもらうことが重要になります。

弊社では、外国人従業員の就労ビザサポートをさせていただきながら、定着する人材のアドバイスもさせていただいております。

まずは弊社にご相談いただき、企業に合わせたより良い方法をご提案出来ればと思います。

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