配偶者ビザの更新手続きはどうやるの?期間やポイント必要書類を解説
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監修者
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行政書士法人フォワード
塩野 豪 GO SHIONO行政書士 Immigration Lawyer
フィリピン・カナダに合計5カ月居住し、海外での生活の大変さを知る。
その後、2016年に行政書士として独立して、ビザ申請代行サービス「ビザプロ」を開始する。
その後、累計400社・45か国以上の方の在留資格(ビザ)サポートを行う。
その他にも、日本法人の設立などのサポートを行い、外資系の日本進出コンサルティングも行っている。
人材紹介会社・管理団体・専門学校等とも顧問契約を結び、入管業務に特化したコンサルティングサポートを展開し、セミナー講師も積極的に行っている。
配偶者ビザの更新手続きと申請タイミング
配偶者ビザの更新手続きは在留期間が満了する3ヶ月前から可能で、申請場所は住所地を管轄する地方出入国在留管理局(以下、入管と記載します)になります。
配偶者ビザの更新手続きのタイミングは、在留期限ギリギリで更新申請をしても在留期限までに申請受理されれば問題はありません。
在留期限ギリギリで申請した場合、審査中に在留期限が過ぎてしまいますが、申請が受理されていれば「特例期間」といい、在留期限が自動的に2か月延長になり、自動延長期間内に結果通知が届くので問題ありません。
自動延長には限りあるのでギリギリの申請は注意が必要
この話をすると、少しでも在留期間を伸ばすためにあえてギリギリで申請を出したいと言われる方がいますが、ギリギリに更新申請を出すのはあまりおすすめできません。
理由としては、審査期間が自動延長の2ヶ月と限られてしまっているので、仮に申請した内容に疑義が生じ、審査官から追加資料を求められた場合でも、追加書類を準備する時間がかなり短く設定されるため、仕事をしている場合などはかなりバタバタしてしまうので、ギリギリではなく余裕を持って申請をするようにしていただければと思います。
ちなみに、早めに申請を出して結果が在留期限よりも前に出たとしても、更新後の在留期限は、今持っている在留期限の満了日の翌日以降から始まるので、早く申請を出して早く結果が出たら、在留期限が短くなるということはありません。
配偶者ビザ更新の審査期間は?
配偶者ビザを更新する際の審査期間は東京入管で約1ヶ月になります。
ただし、これは標準処理期間なので、早くなる場合もあれば、もっと時間がかかる場合もあります。実際、2025年時点では東京入管の混雑により、更新申請でも3ヶ月前後かかる場合もあります。
ちなみに地方入管の場合には、そこまで混雑していないので、2週間~1ヶ月前後で審査が完了することが多いです。
そして審査期間は申請内容によっても変わってきます。
審査ポイントについては後述しますが、「安定した収入があるか」「結婚生活(同居)は続いているか」「素行に問題はないか」などを確認するため、少しでも疑義がある場合は審査期間が延びてしまう傾向にあります。
ただし、必ずしも「審査期間が長い=不許可」というわけではありませんのでご安心ください。
あくまでも詳しく審査しているだけで、審査の過程で追加資料を求められる場合もありますが、しっかり対応できれば問題はありません。
配偶者ビザ更新の審査ポイントについて
配偶者ビザの更新は、結婚しているだけで許可になるわけではありません。
更新審査には様々な審査ポイントがありますが、今回はその中でも重要なポイントを4つご説明させていただきます。
【配偶者ビザの更新審査のポイント】
- 安定した収入はあるか
- 結婚生活は続いているか(同居しているか)
- 税金の未払いや犯罪歴はないか
- 届出等の義務が行われているか
- 前回までの申請書類と整合性がとれているか
安定した収入はあるか
「安定した収入」は、審査の中で最も大切なポイントです。
仮に、夫婦2人とも無職の場合では、今後どのように生計を立てていくのかが不透明です。
貯金を切り崩して生活していくにしても、最低でも1年間、夫婦2人で収入が0円でも生活できるだけの貯金があるのかを示す必要があります。
子どもがいる場合には、子どもも含めて最低でも1年間生活が可能なのかの説明も必要です。
もしくは、転職のために就職活動をしていたり、親から資金援助を受けている場合には、証拠書類を提出し、今後の生計維持方法を示す必要があります。
家族構成や居住地にもよるので一概には言えないですが、夫婦2人暮らしであれば、所得金額で200万円以上あることが望ましいです。
個人事業主で確定申告をしている方の注意点
個人事業主などで確定申告をしている方も注意が必要です。
入管が見ている収入は、住民税の課税証明書に記載されている収入金額になります。
確定申告をすると控除があるので、住民税の課税証明書を取得すると思っていたよりも収入金額が低かったということがよくあります。
そのため、確定申告をしている場合は、事前に住民税の課税証明書を取得して、記載されている収入金額を確認する方が安全です。
万が一、収入金額が100万円台になってしまっている場合や、住民税の非課税対象者になっている場合は、それでも生計が維持できていける旨の説明や、今後の計画などの説明が必要になってきます。
結婚生活は続いているか(同居しているか)
配偶者ビザの更新申請では、結婚生活が継続されていることが必要になります。
結婚生活が継続されているとは、「同居していること」を意味しており、仮に同居していない場合は、配偶者ビザの更新は難しくなってしまいます。
基本的に、日本の配偶者ビザは、日本人配偶者と一緒に日本に住むことを目的としてビザの許可が出ているので、別々に住むことは認めていないですが、特別な事情があって別居していたり、週末のみ同居といった場合には、その理由を説明することで許可をもらえるケースもあります。
その場合には、特別な事情について立証資料を提出する必要がありますが、立証資料が不足していたりすると、結婚生活が破綻していると判断されてしまい更新できなくなってしまう可能性が出てきてしまいます。
離婚協議中の場合の手続き
離婚手続き中の場合、例えば離婚協議中や離婚訴訟中で日本に滞在する必要な場合にも、訴訟している旨がわかる資料を提出する必要があります。
離婚協議中で、外国人配偶者が日本にいないといけない場合には、離婚手続きが完了するまで6か月の配偶者ビザを許可をもらうことが可能です。
税金の未払いや犯罪歴はないか
配偶者ビザの更新では、税金の支払い状況と犯罪歴も審査されます。
納税義務は、外国人配偶者のみだけでなく、一緒に暮らしている日本人配偶者側も審査対象となります。
配偶者ビザでは、主に「住民税」を審査していますが、近年では社会保険(健康保険・年金)の支払い状況についても審査されることがあるので、支払うようにしてください。
なお、配偶者ビザでは支払っていれば問題ないですが、将来的に永住権や帰化申請を検討されている場合には、遅延について問題になる可能性があるので、支払うだけでなく、納期を守って支払うようにしてください。
犯罪歴では、窃盗・暴行・傷害事件などが含まれますが、それに加えて交通違反も含まれます。
交通違反では、駐車違反などの軽微なものも含まれてきますので、ご注意ください。
届出等の義務が行われているか
配偶者ビザの方だと、引っ越しの際に居住地が変わったことを、居住地が変わってから14日以内に転出届と転入届を提出し、在留カードの裏面に新しい住所を記載してもらう必要があります。
こういった届出の履行状況も審査対象となってきます。
前回までの申請書類と整合性がとれているか
前回提出した書類と今回提出した書類の内容に矛盾があると申請内容に疑義がうまれ、審査期間が延びたり、最悪の場合、虚偽申請の疑いがあるとして不許可となる可能性もあります。
基本的には真実に基づいて書類を作っていれば問題はない部分ですが、稀に日付や経緯などで矛盾が生じる方がいますのでご注意ください。
配偶者ビザ更新の必要書類
配偶者ビザの更新申請で必要な一般的な書類は下記になります。
これ以外にも個々の状況に合わせて任意で書類が必要になってくる場合があります。
【必要書類】
- 在留期間更新許可申請書 1通
※フォーマットはこちら - 写真(縦4cm×横3cm) 1葉
※3か月以内撮影されたもの
※16歳未満の方は,写真の提出は不要です。 - 日本人の戸籍謄本 1通
- 住民票(世帯全員の記載のあるもの) 1通
※同居で同世帯になっているものが必要です。
※個人番号(マイナンバー)の記載は不要です。
※発行から3か月以内のもの - 日本人の方の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書の原本 各1通
※1月1日現在お住まいの市区町村の区役所・市役所から取得できます。
※配偶者(日本人)の方が申請人の扶養を受けている場合等で提出できないときは,申請人(外国人)の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書を提出して下さい。
※発行日から3か月以内のものを提出して下さい。 - 日本人の方の身元保証書 1通
※フォーマットはこちら
※身元保証人には,日本に居住する配偶者(日本人)の方になっていただきます。 - パスポート及び在留カードの提示
参考元:法務省|在留期間更新許可申請(日本人の配偶者)
配偶者ビザ更新で3年を取得するには?
配偶者ビザの期間、基本的には「1年→1年→3年」といった流れで、結婚から3年経つと3年のビザ(在留期間)が取得できるのが一般的になります。
1年の在留期間は、1年後に状況を確認したいという入管の意思表示であり、結婚から3年以上経っていても、別居状態にあったり、税金の未納があると1年の在留期間となる可能性が高くなります。
そのため、3年の在留期間を取得するためには「結婚生活の継続性」「安定した収入」「素行が良好であること」が特に大切になってきます。
これらを証明していくためには、更新申請時に必要最低限の書類提出のみでなく、アピールしたいポイントについては、自ら任意書類を準備してアピールすることも大切になってきます。
ただし、入管に提出した資料は半永久的に残るので、例えば収入などを多く見せようとして提出した書類が、翌年に実際に数字とは違っていることが判明した場合などは、逆に悪影響になる可能性もあるので、提出する資料には気を付けるようにしてください。
配偶者ビザから永住権を取得するには?
「配偶者ビザと永住権は全くの別もの」になります。
また配偶者ビザを取れば、永住権が自動的にもらえるわけでもありません。
配偶者ビザは、就労制限なく働くことができますが、「6月」「1年」「3年」「5年」の4種類の在留期間があり、在留期限がくれば更新申請をする必要があります。
一方、永住権は取得できると配偶者ビザの更新申請の手続きがなくなり、日本で長期的に住むにあたっての「配偶者ビザが更新できなかったらどうしよう」という不安もなくなるため、大変おすすめです。
ただし、永住権は日本の在留資格の中で最も審査が厳しいものになります。
要件は複数あるのですが、まず永住申請するためには、配偶者ビザの期間が「3年」または「5年」をもっていることが必要になります。
その他、「収入要件」「出国要件」「税金や社会保険の支払い状況」など配偶者ビザの審査では見られなかった、より細かな部分まで審査していくことになります。
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