家族滞在ビザ

家族滞在ビザで働くためには?手続き方法について解説

家族滞在ビザとは、就労ビザで日本で働いている家族の配偶者(夫または妻)と子どもが取得できるビザ(在留資格)になります。

また家族滞在ビザは、就労ビザの外国人に扶養される必要があり、日本で働いている外国人に付き添って日本に来ていることになります。

そのため日本にいる目的は「家族帯同」となり、原則としては働くことはできないビザですが、「資格外活動許可」を取得することで、週28時間以内の就労が可能となります。

家族滞在ビザとは?

家族滞在ビザは、日本で就労ビザを持って働く外国人の家族(配偶者または子ども)が、日本で一緒に暮らすために取得するものです。

親や兄弟は家族滞在ビザの取得はできません。

家族滞在ビザを取得すれば、就労ビザの外国人が日本で働いている間は、ずっと日本で一緒に暮らすことができます。

家族滞在ビザは何年のビザになる?

家族滞在ビザの在留期間は最長5年ですが、就労ビザの家族と連動しているため、就労ビザの家族より在留期間が長くなることはありません。(数か月程度の誤差はあります)

例えば、就労ビザの家族が1年のビザの場合は、家族滞在のビザも1年になります。

もしくは海外から呼び寄せる申請(認定申請)の場合には、就労ビザの家族のビザが家族滞在ビザの許可時に残り6か月しかない場合には、家族滞在ビザも6か月の許可となります。

家族滞在ビザだけ更新はできる?

家族滞在ビザは、就労ビザの家族に付随しているものなので、家族滞在ビザだけ更新することはできません。

例えば、就労ビザの家族が仕事を終えて母国に帰らないといけなくなった場合は、家族滞在ビザの家族も一緒に帰国する必要があります。

日本でもっと仕事がしたい場合には、家族滞在ビザから就労ビザへの切り替えが必要になります。

なお、就労ビザを取得するためには、「学歴」と「仕事内容」の審査があるため、誰でも取得できるわけではありません。

一般的な就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)の要件はこちらから確認できます。

家族滞在ビザで働くためには?

家族滞在ビザは、原則として働くことができません。

しかし完全に禁止されているわけではなく、「資格外活動許可」というものを取得すれば、週28時間という時間制限はありますが働くことができます。

資格外活動許可を取得する条件とは?

専門用語になりますが、資格外活動許可には「包括許可」と「個別許可」という2種類あります。

この中で家族滞在ビザは、「包括許可」に該当します。

包括許可とは、簡単に言うと、具体的な勤務先や仕事内容が決まっていなくても資格外活動許可の許可が下りるものになります。

そのため家族滞在ビザの資格外活動許可を取得するのは難しくはなく、基本的に申請書を提出するのみで足ります。

禁止されている仕事や時間制限について

家族滞在ビザで資格外活動許可を取得した場合は、「工場」や「コンビニ」など現場でのお仕事も可能です。

ただし仕事内容で1点制限があるのは「風俗営業等にあたる仕事」です。

公共風俗を乱すような仕事はNGで、もちろん法律違反になる仕事もしてはいけません。

就労時間の制限について

資格外活動許可を取得してもフルタイムで働くことはできません。

認められているのは、週28時間以内の就労になります。

この週28時間とは、1つの会社で週28時間ではなく、複数の仕事をしている場合には、合計で週28時間以内となりますのでご注意ください。

週28時間勤務だと、1か月で約112時間ほどになるため、ほとんどのケースがパートやアルバイトといった雇用形態になります。

また稀にスキルを活かして時給が3,000円や4,000円といった高額の仕事をしている人もいます。

もちろん高時給の仕事でも大丈夫ではありますが、「家族滞在ビザは就労ビザの外国人に扶養されることが条件」となるので、週28時間以内であったとしても年収で103万円以上になり扶養範囲外になってしまうと、家族滞在ビザの更新ができなくなる可能性があるので、収入金額についてもご注意ください。

フルタイムで働きたい場合は?

家族滞在ビザではフルタイムで働くことはできません。

そのためフルタイムで働きたい場合には、就労ビザに変更するしかありません。

日本の就労ビザは、働く内容によって種類が分かれています。

今回はその中でメインのものを抜粋してご紹介します。

フルタイムで働ける就労ビザ(抜粋)

  1. 技術・人文知識・国際業務(主にデスクワーク等に従事する人)
  2. 高度専門職(一定基準を満たした専門職に従事する人)
  3. 技能
  4. 経営管理
  5. 特定技能:特定産業分野14分野にて働くことができる

この中で一般的な就労ビザは、「技術・人文知識・国際業務」になりますが、技術・人文知識・国際業務の就労ビザは、現場労働ができません。

そのため現場労働の仕事をしたい場合には、「特定技能」を検討してみてください。

週28時間以上働いてしまった場合

繰り返しになりますが、「家族滞在ビザで就労できる時間は、1週間に28時間以内」です。

週28時間以上働くとオーバーワークと言われ、資格外活動違反となり、近年、入管では資格外活動違反に厳しく対応しています。

資格外活動違反となった場合

  •  3年以下の懲役か禁錮
  •  300万円の罰金

上記のどちらか、もしくは両方が科せられます。

「バレないから」「周りの友達も働いているから」と軽い気持ちで違反してしまうと、最悪のケースは家族滞在ビザの取り消しもあり得ます。

家族滞在ビザの更新の際には、課税証明書の提出を行うので、収入額がわかります。

入管に疑われると、すべての勤務先情報の提出や銀行の通帳のコピーの提出など、入金情報の提出を求められます。

嘘をついてもバレますし、知らなかったという言い訳も通用しません。

週28時間以上働きたい気持ちはわかりますが、資格外活動違反はしないようにしてください。

資格外活動の確認方法

家族滞在ビザの在留カードには、「就労不可」と記載があります。

しかし資格外活動の許可が出ると、在留カードの裏面に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」というスタンプが押されます。

このスタンプが押されていれば、資格外活動の許可がありアルバイトできる証拠になります。

またパスポートにも「資格外活動許可」のシールが張られますが、日本にいる場合には在留カードの裏面にあるスタンプが証拠となるのでパスポートを持ち歩く必要はありません。

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