ビザ申請中に期限が切れてしまった場合、国民健康保険証は使えない?
ビザ(在留資格)の変更申請または更新申請の審査中に在留期限が切れてしまうことがあります。
審査中に在留期限が切れてしまっても、特例期間に入り最大2か月間自動延長され、その間に審査結果が出ることになっていますが、在留期限を過ぎてしまうと、国民健康保険証は失効してしまいます。
そのため、特例期間中の審査中に風邪を引いた場合、病院に行けないと思っている方もいるかと思いますが、病院に行くことは可能です。
この記事では、そんな特例期間の国民健康保険証の仕組みはどうなっているのかについてご説明していきます。
目次
在留期限が過ぎると国民健康保険証は失効する
ビザの変更申請または更新申請を行い、審査中に在留期限が過ぎてしまった場合、ビザは特例期間として自動的に最大2か月間延長されますが、国民健康保険証は自動延長されません。
そのため、在留期限が過ぎてしまったら国民健康保険証使えません。
では、特例期間中に病気になってしまったらどうすればいいのでしょうか?
結論からお伝えすると、「病院で100%支払い、ビザの許可後に70%分のお金を還付してもらう」手続きをします。
還付手続きは、ビザの許可がおりて、新しい在留カードと新しい国民健康保険証を受け取った後に最寄りの役所にて行うことになります。
還付手続きに必要な書類
- 在留カード(新しいもの)
- パスポート
- 国民健康保険証(新しいもの)
- 病院の領収証(レシート)
- 診療報酬明細書(レセプト)
必要書類の中で、「病院の領収証」と「診療報酬明細書」は病院からもらう書類になりますので、お会計の時に領収証(レシート)をもらい、「診療報酬明細書」もビザ許可後に還付手続きをするのでくださいと伝えてもらうようにしてください。
病院によっては100%以上支払う場合があるので注意
通常、国民健康保険証を持っていないと、病院の診断費用は100%払うことになりますが、病院によっては150%または200%請求されるところもあります。
そして、ビザ許可後の還付申請において、還付してもらえる金額は、診療報酬100%のうちの70%になります。
万が一病院から150%などを請求されてしまった場合には、3割負担ではなく、100%のうちの70%しかお金は返ってこないので、事前に病院に金額は確認しておいた方がよいです。
また病院によっては、ビザ更新中と伝えれば3割負担で対応してくれるところもあるようなので、診療を受ける前に確認するようにしましょう。
還付請求はいつまでにすればいい?
還付請求の時効は2年です。
そのため、病院の診療を受けてから2年以内に還付の手続きをしないといけません。
また病院の領収証(レシート)をなくしてしまうと、還付の手続きができなくなってしまうので、大切に保管しておいてください。
新しい国民健康保険証の受け取り方
ビザが許可された後に、新しい国民健康保険証が発行されますが、新しい国民健康保険証は、入管の情報が役所に反映された後に、役所から自宅宛てに新しい国民健康保険証が郵送されてきます。
郵送されてくる期間は、2週間~3か月くらいとなっており、場所によって大きく変わるようです。
そのため、早く国民健康保険証が欲しい場合は、事前に役所に連絡をして、「在留カード(新しいもの)」「パスポート」「国民健康保険証(古いもの)」で手続きしてもらえる場合もあるようです。
特例期間中にもらえる2か月証とは?
ここまで、特例期間中に病院に行く場合は、まずは診療報酬を100%払い、ビザ許可後に70%を還付してもらう手続きをするとお伝えしてきましたが、特例期間中のみに発行してもらえる「2か月証」というものがあります。
この2か月証とは、特例期間中の最大2か月のみ有効に使える保険証となり、特別なものになるので、特例期間中に病院に行きたくなった場合は、2か月証を発行してもらうことも可能です。
ただし、いきなり役所で発行してもらるものではないので、役所に事前に電話をしてから行くようにしてください。