各国の結婚手続き

チリ人との結婚手続き方法について

チリ人との結婚手続きは、「日本」と「チリ」のどちらの国でも結婚手続きが必要になります。

またどちらの国から結婚手続きを開始するかによって、必要書類やかかる時間が変わってきますが、チリ人が日本にいる場合は、日本から先に結婚手続きをした方がスムーズです。

なお、チリでは16歳以上で結婚ができますが、婚姻挙行地法主義を採用しているので、日本で結婚する場合は、日本の法律が適用になります。そのため、日本で結婚するためには、チリ人が18歳以上であることが必要になります。

それでは、日本から先に結婚手続きする場合と、チリから先に結婚手続きする場合に分けて、結婚手続き方法をご紹介していきます。

監修者

行政書士法人フォワード

塩野 豪 GO SHIONO行政書士 Immigration Lawyer

フィリピン・カナダに合計5カ月居住し、海外での生活の大変さを知る。
その後、2016年に行政書士として独立して、ビザ申請代行サービス「ビザプロ」を開始する。
その後、累計400社・45か国以上の方の在留資格(ビザ)サポートを行う。
その他にも、日本法人の設立などのサポートを行い、外資系の日本進出コンサルティングも行っている。
人材紹介会社・管理団体・専門学校等とも顧問契約を結び、入管業務に特化したコンサルティングサポートを展開し、セミナー講師も積極的に行っている。

日本方式での結婚手続き(日本で先に結婚手続きする場合)

日本から先に結婚手続きを進める場合は、チリ人が日本に住んでいることが必要です。ただ、チリ人が短期滞在ビザで日本にいても結婚手続きを進めることができます。

Step.1 チリ人の書類をチリ大使館で取得する

まず最初に、チリ人の必要書類を日本にあるチリ大使館で取得します。

取得する書類は下記です。

  1. 独身証明書
  2. 出生証明書

この書類が取得できたら、日本語訳を作成します。

日本語訳はどなたが行っても大丈夫ですが、Google翻訳などでは正確な翻訳ができない場合もあるので、日本語訳に間違いがないか確認するようにしてください。

Step.2 日本の役所で婚姻届を提出する

チリ人の書類が準備できたら、日本の役所で婚姻届を提出します。

婚姻届には2人の証人のサインが必要になりますので、事前にサインしてもらえる友人などに声をかけておくとスムーズです。日本の役所で提出する書類は下記になります。

  1. チリ人の独身証明書と日本語訳
  2. チリ人の出生証明書と日本語訳
  3. チリ人のパスポート原本
  4. 婚姻届(2人の証人のサイン済のもの)
  5. 日本人の身分証明書
  6. 申述書

申述書は、チリ人の方が独身で婚姻できる年齢に達しており、日本人と親族の関係ではないことを証明するための書類です。

通常は、婚姻要件具備証明書と言う書類を提出するのですが、チリでは婚姻要件具備証明書を発行していない国なので、申述書で対応することになります。

なお申述書は、役所にフォーマットがある場合が多いので、確認してみてください。

Step.3 戸籍謄本をアポスティーユする

日本での婚姻が認められた後は、チリ側の結婚手続きを開始します。

まずは、婚姻届が受理されてから1~2週間ほどで、日本人の戸籍謄本にチリ人の情報が載ってきます。このチリ人の情報が載った戸籍謄本を、日本の外務省でアポスティーユします。

アポスティーユとは、日本で発行した書類を海外に提出する際に、外務省がその書類が本物であることを証明するために行うものです。

そしてアポスティーユは東京の霞が関にある外務省で行っており、郵送で手続きが可能です。ただしコロナ以降、アポスティーユに時間がかかるようになったので1週間ほどの時間はかかります。

Step.4 戸籍謄本をスペイン語訳する

戸籍謄本をアポスティーユしたら、その戸籍謄本にスペイン語訳をつけます。スペイン語訳がないと、チリ側の結婚手続きで申請を受け入れてもらえません。

Step.5 チリ領事館で結婚手続きをする

スペイン語訳が完了したら、日本にあるチリ領事館(大使館)で結婚手続きをします。

手続きの流れは担当者によっても多少変わるようですが、チリ領事館のホームページからデータを先に送り、その後原本を郵送する流れが多いようです。その後、チリ領事館側から連絡があり、直接チリ領事館に行き、婚姻証明書を発行してもらう流れとなります。

チリ方式での結婚手続き(チリで先に結婚手続きする場合)

チリから先に結婚手続きをする場合は、日本人がチリに行かないといけないので、スケジュールの調整が必要になります。

それでは、チリから先に結婚手続きをする方法を確認していきましょう。

Step.1 結婚日を予約する

チリでの結婚手続きでは、まず結婚する日を事前に予約する必要があります。

予約は、チリ人が住んでいる最寄りの役所で行い、その際にチリ人のIDカード、日本人のパスポートが必要になります。

Step.2 婚前協議を受けた後に婚姻手続きをする

チリから先に結婚手続きをする場合は、婚前協議を行わないと結婚手続きができないようなので、手続きが必要になります。

それにあたり、チリ人と日本人それぞれに証人が必要になるので、事前に証人となってくれる人を探しておく必要があります。

また、スペイン語が分からない場合は、翻訳者も必要となるので、忘れずに手配するようにしましょう。なお、翻訳者は誰でもいいわけではなく、プロの翻訳家である必要があるので、婚前講義の日程が決まったら、プロの翻訳家に依頼するようにしてください。

そして婚前協議が終わったら、役所で結婚手続きを行い、チリ側での結婚手続きが成立します。

Step.3 チリにある日本大使館で結婚手続きをする

日本側の手続きは、チリにある日本大使館でも日本にある役所でもどちらでも可能ですが、今回はチリにある日本領事館での手続きをご案内させていただきます。

なお日本側の手続きは、チリ側の結婚手続きが完了してから3ヶ月以内に、行う必要があります。3ヶ月を超えて届出をする場合には、遅延理由書を提出する必要になりますので、なるべく早めに手続きするようにしてください。

そして日本側の手続きでは、チリの身分登録証明局発行(Servicio de Registro Civil e Identificación)の婚姻証明書(Certificado de Matrimonio)が必要になります。

その他の必要書類は下記になります。

【日本人側】

  1. 婚姻届書(大使館に備え付けであります)
  2. 戸籍謄本(発行から6か月以内のもの)

【チリ人側】

  1. 婚姻証明書と日本語訳
  2. 出生証明書と日本語訳

なお婚姻届書は、日本大使館で記入後、窓口にて面前で届出に双方の署名拇印を押して完了となります。この手続きが完了すると日本側の結婚手続きも終了です。

日本には結婚証明書がなく、代わりに戸籍謄本が結婚証明書となりますが、婚姻情報が反映された戸籍謄本ができるには、1~2ヶ月ほどかかります。(日本の役所で行うと1~2週間ほどで反映)

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